よくある質問まとめ

0120-777-132

警察から呼び出された方の無料相談
電話 10分無料/来所 30分無料

刑事訴訟法Q&Aよくある質問まとめ

控 訴

上訴、控訴、上告、抗告は何が異なるのでしょうか?
上訴とは、未確定の裁判に対して、上級裁判所に是正を求める不服申立てのことをいい、控訴、上告、抗告とはそれぞれ上訴の中の個別の制度です。

控訴とは、判決に対する高等裁判所への不服申立てです。
上告とは、判決に対する最高裁判所への不服申し立てです。
抗告とは、決定・命令に対する高等裁判所(一般抗告)あるいは、最高裁判所(特別抗告)への不服申し立てです。
控訴審のための弁護人を付けていない場合に控訴することはできますか?
弁護人がいない場合でも、被告人自身で控訴することが可能です。
控訴をすることで1審よりも軽い判決が出る見込みはどのくらいあるのでしょうか?
被害者がいる犯罪で、1審では示談がまだできていなかった場合などは、示談を成立させることによって刑を軽くできる可能性があります。しかし、被害者がいない犯罪で事情変更が見込めない場合には、控訴してもなかなか刑を軽くすることは難しいのが実情です。1審の結果を覆すことができれば、控訴のために要した未決拘留日数は全て算入されます(その分、懲役・禁錮の期間が短くなります)ので、少しでも結果を変えることができれば、控訴をした意味はあるでしょう。
せっかく第1審において保釈されていたのに、実刑判決が出されたために判決言渡直後に法廷から連れ去られ、そのまま収容されてしまいました。もう1度保釈してもらうことはできますか?
再保釈を請求することが可能です。
ただし、権利保釈の規定が適用されず裁量保釈のみとなります。
請求するにあたっては、逃亡のおそれのないことを中心に、なぜ保釈を求める必要があるのか具体的に説明する必要があります。保釈が許可される場合には、通常保釈保証金の追加納付を求められます。
仮に再度保釈をした後に実刑判決が維持された場合でも、控訴審の判決言い渡しの場で即時には収監されない扱いになっています。控訴審では被告人本人の出頭義務が無いために、必ずしもその場で収監できるとは限らないからです。
第1審において国選弁護人を付けていた場合、自動的に控訴審の弁護人もやってもらえるのですか?
1審の国選弁護人と控訴審の国選弁護人とは異なるので、必ずしも同じ弁護士が担当するとは限りません。被告人の希望があれば、同じ弁護士が担当できるようにする扱いもあるようです。
どのような事件でも、第1審に不満があれば、控訴できますか?
いいえ、以下の控訴事由がある場合に限られます。
384条 控訴の申立は、第377条乃至第382条及び前条に規定する事由があることを理由とするときに限り、これをすることができる。

(1)訴訟手続の法令違反
377条の事由(絶対的控訴理由)
①法律に従って判決裁判所を構成しなかったこと(1号)
②法令により判決に関与することができない裁判官が判決に関与したこと(2号)
③審判の公開に関する規定に違反したこと(3号)
378条の事由(絶対的控訴理由)
①不法に管轄または管轄違いを認めたこと(1号)
②不法に、公訴を受理し、またはこれを棄却したこと(2号)
③審判の請求を受けた事件について判決をせず、または審判の請求を受けない事件について判決をしたこと(3号)
④判決に理由を付せず、または理由に食い違いがあること(4号)
379条の事由(相対的控訴理由)
訴訟手続に法令の違反があり、その違反が判決に影響を及ぼすことが明らかであること。
(2)法令適用の誤り …法令の適用に誤りがあって、その誤りが判決に影響を及ぼすことが明らかであること(380条)
(4)量刑不当 …刑の量定が不当であること(381条)
(5)事実誤認 …事実に誤認があって、その誤認が判決に影響を及ぼすことが明らかであること(382条)
(6)判決後の事情の変更
①再審の請求をすることができる場合にあたる事由があること(383条1号)
②判決があった後に刑の廃止もしくは変更または大赦があったこと(同2号)
控訴はいつでもできるのですか?
第1審の判決から14日間しか控訴することはできません(358条、373条)。
控訴提起期間は、裁判が告知された日から進行しますが、初日は算入しません(358条、55条1項)。
期間の末日が日曜日、土曜日、国民の祝日に関する法律に規定する休日、1月2日、1月3日又は12月29日から12月31日までの日に当たるときは、これを期間に算入しません(55条3項)。
控訴した場合に、第1審よりも重い刑になってしまうことはありますか?
検察官が控訴しない限りありません。
不利益変更禁止の原則といい、被告人が控訴をし、又は被告人のため控訴をした事件については、原判決の刑より重い刑を言い渡すことはできません(402条)。
これは、被告人が不利益な結果をおそれて控訴権の行使を差し控えることのないように、被告人の控訴権の行使を保障したものです。
1審より重い刑にならないのならば、控訴することによって不利益を被ることはないのですね?
控訴棄却判決の言渡しがなされた場合には、控訴審裁判所での審理期間の未決勾留日数の一部のみが刑期に算入されます。仮に第1審で確定していれば、それまでの期間すべてが懲役・禁錮の日数に該当していたにも拘わらず、控訴することによって、一部しか算入されないとなれば、算入されなかった期間の分だけ社会復帰が遅れることになります。
実際の控訴は量刑不当と事実誤認がほとんどです。量刑不当であると認められる場合には、1審判決が重すぎるという場合と、1審判決後の事情の変化のある場合の2通りが考えられます。しかし、実際には、量刑不当による被告人・弁護人の控訴はほとんど棄却される傾向にあります。
第1審で罰金刑になったのですが、罰金を支払うのは嫌なので、執行猶予付きの懲役刑にしてもらいたいと思います。上訴できますか?
できません。
被告人の上訴は、自己に不利益な原判決を是正し、利益となる裁判を求めるためのものですので、自己に不利益な上訴をすることは許されません。
罰金刑を執行猶予付き判決にするのは不利益変更にあたりますので、上訴することはできません。
執行猶予期間の経過を待つための時間稼ぎのためだけに控訴を希望します。このようなことも許されますか?
このような控訴も実務上、行われています。
控訴をした後、途中で控訴を取り下げることはできますか?
できます。
ただし、一度控訴を取下げてしまうと、事件は直ちに確定し、再上訴禁止(刑訴法361条)の効果が生じ、未決勾留日数の裁定通算(刑法21条)も得られなくなってしまいます。
上訴する意思がないので、すぐにでも判決確定させたい場合にはどうしたらいいですか?
上訴の放棄をすることで判決確定させることができます。
上訴放棄の方法は、申立書を原裁判所に提出します(刑訴法360条の3、刑訴規則223条)。

ページトップへ

上 告

高裁の判決が重すぎるので納得がいきません。上告することはできますか?
上告には制限があります。また、上告することが可能な場合でも、上告審で刑が軽くなることは期待できません。
そして、判決が重すぎるという量刑不当は上告理由になりません。
量刑不当は、刑訴法411条1項により、刑の量定が不当で著しく正義に反する場合に、裁判所が職権で考慮することができるにすぎないものです。すなわち、弁護人や被告人の主張は、裁判所の職権発動を促すものであって、裁判所が必ず考慮しなければならない事由ではないのです。
上告はどのような場合にできますか?
原判決に憲法の違反があり又は憲法の解釈に誤りがある場合と、過去の判例と相反する判断をした場合には上告できます。
さらに、法令の解釈に関する重要な事項を含むものと認められる事件については、最高裁の裁量により事件を受理することができるという上告受理の制度(406条)と具体的正義の実現のために職権による原判決破棄の制度(411条)を設けています。
実は今まで黙っていたがこれを主張すれば最高裁で判決をひっくり返せると確信する事実があります。上告することはできますか?
難しいです。
最高裁では、1審・2審を通じて一度も主張していないことを主張することはできません。弁護人は、被告人の主張するその事実が今までに主張されたものかを慎重に検討して主張されていれば上告理由とします。

ページトップへ

控訴・上告のまとめ

1.控訴とは?上告とは?

控訴や上告をまとめて上訴といいます。
刑事事件における上訴とは、未確定の裁判について上級裁判所に是正を求める不服申立てのことです。
上訴には決定に対して行う抗告も含まれますが、ここでは触れません。裁判は裁判官という人間が行うもので、誤りが生じる可能性もあります。そこで不服申し立て手段を確保する必要があるのですが、迅速な裁判の要請などを考えるとむやみやたらと上訴を認めるわけにはいきません。
そこで刑事訴訟法は、判決に対して控訴と上告の手段を認め、控訴に関しては法令違反,事実誤認,量刑不当などの比較的幅広い控訴理由を認め、上告に関しては憲法違反,判例違反に限定して上告理由を認めています。
法律上の問題のみでなく,事実に関する問題についても審理する審級を事実審といい、第1審と控訴審は事実審になります。
法律上の問題のみを審理する審級を法律審といい、上告審は法律審です。また控訴審と上告審は、第1審と同様の審理を最初からやり直す覆審でも、第1審の判決直前の状態に戻ってその審理を引き継ぎ,審理を継続して審判する続審でも、いずれでもなく、刑事事件そのものではなく原判決を対象としてその当否を事後的に審査する事後審といわれています。上告審は,職権により事実誤認の有無についても判断することができますので、その場合には例外的に事実審として機能していることにもなります。控訴審も例外的に、量刑について原判決後の事情を考慮に入れて原判決を破棄することができるなどとされており,その限度では事後審の性格を緩めています。

2.控訴(その1)

控訴とはなにか?

第1審裁判所である地方裁判所や家庭裁判所、簡易裁判所が言い渡した判決に対して、不服を申し立てて高等裁判所に対してする上訴を控訴といいます。
担当する裁判所を管轄裁判所といいますが、第1審判決をした裁判所の所在地を管轄する高等裁判所が、控訴の管轄裁判所になります。控訴は、どんな場合でも無制限に申し立てられるわけではありません。一定の法律が定めた事由がある場合に限って、申し立てることができます。

控訴の手続き

刑事事件において控訴をするには、まず控訴申立書を提出します。
この申立書は弁護士が第1審裁判所に対して提出します。控訴は判決の宣告があった日から14日以内にしなければなりません。この14日間が経過したり、控訴を取り下げたり、放棄したりすると、控訴ができなくなります。
控訴申立書を提出した後は、控訴理由を書いた控訴趣意書を提出します。控訴裁判所は、控訴趣意書の提出期限を、控訴申立人や弁護人に送達して通知します。控訴趣意書には、控訴理由を簡潔に明示し、必要な疎明資料などを添付します。

控訴の理由

控訴は第一審の判決に誤りがあるという主張をしてする不服申立てです。
この原判決に誤りがあるとの主張を控訴理由といいます。控訴申立人は刑訴法に定められた控訴理由を主張します。刑訴法は訴訟手続の法令違反、法令適用の誤り、刑の量定不当、事実誤認、再審事由などを控訴理由として定めています。

相対的控訴理由

控訴の目的は、原判決の誤りを是正することにあるので、原判決の違反や誤りが判決に影響を与えるほど重要ではない場合は、政策的に控訴をさせないことになっています。これは意味のない控訴をむやみにさせることを防止することが狙いになっているようです。
そこで訴訟手続の法令違反については、判決への影響を要求し、判決に影響を及ぼすことが明らかでなければ、控訴は許されません。
このような控訴理由を相対的控訴理由といいます。判決への影響がある場合とは、その法令違反がなかったならば現になされている判決とは異なる判決がなされたであろうという蓋然性がある場合です。相対的控訴理由について1つずつみていきます。
訴訟手続の法令違反は、原判決の直接の基礎となった審理及び判決の手続に違法があることをいいます。捜査手続に違法があっても直ちに訴訟手続の法令違反があるとはいえません。
いわゆる審理不尽(十分な審理がなされなかったこと)は,審理不尽が原因となって起きた事実誤認として破棄理由とされることもありますが,訴訟手続の法令違反として破棄理由とされることもあります。
事実誤認は、罪となるべき事実など厳格な証明の対象となる事実の誤認をいい、単なる情状に関する事実や訴訟法的事実に対する誤認があっても事実誤認にはなりません。第1審で取り調べられた適法な証拠によれば認定できないはずの事実を認定してしまった場合と,認定できるはずだった事実を認定できなかった場合の両方があります。
法令適用の誤りは、認定された事実に適用されるべき実体法規の適用を誤った場合をいいます。量刑不当は、第1審の量刑判断が合理的な裁量の範囲をはずれていることをいいます。刑事事件においては主刑以外にも、付加刑や未決勾留日数の算入なども量刑の問題となります。再審事由などは、再審事由に当たる事由が原判決後に生じた場合でも,控訴理由となります。原判決後に刑の廃止・変更又は大赦があった場合も同様です。これらは、事後審であることの例外規定です。

絶対的控訴理由

上記の相対的控訴理由に対し、訴訟手続の法令違反であっても、その違反が類型的に重大な場合は、判決への影響があると自動的にみなされ、絶対的控訴理由となります。
この判決には主文だけでなく理由も含み、判決とは宣告された判決と判決書の双方をいいます。絶対的控訴理由とは、以下の7つの場合です。

  • 法律に従って判決裁判所を構成しなかったとき
  • 法令により判決に関与することができない裁判官が判決に関与したとき
  • 審判の公開に関する規定に違反したとき
  • 法に管轄又は管轄違いを認めたとき
  • 不法に,公訴を受理し、又はこれを棄却したとき
  • 審判の請求を受けた事件について判決をせず、又は審判の請求を受けない事件について判決をしたとき
  • 判決に理由を付さず、又は理由に食い違いがあるとき

3.控訴(その2)

控訴審の弁護活動の流れ
控訴趣意書の作成・提出

控訴審では、控訴趣意書に記載された控訴理由について審理が行われます。このため、控訴審では弁護士による控訴趣意書の作成・提出が最も重要です。刑事事件のうち否認事件では事実誤認の点に、自白事件では量刑不当の点を特に集中的に検討します。

再保釈

刑事事件において一審で保釈中の被告人に対して実刑判決が下されると保釈は失効し、被告人は収容されてしまいます。この場合は、控訴と同時に弁護士が再保釈の請求をすることが考えられます。保釈が許可されると一般的には、保釈保証金の追加納付が求められます。

控訴審判決の主な種類
控訴棄却

第一審の判決が正しいとするもので、控訴審の審理期間中の未決勾留日数が一部算入されます。控訴棄却判決の言渡しがなされた場合には、控訴審裁判所での審理期間の未決勾留日数の一部しか刑期に算入されません。

破棄自判(量刑維持)

第一審の判決は誤っていたとしてこれを破棄したうえで、第一審判決と同じ主文をあらためて言い渡すものです。量刑を維持する内容の破棄自判がなされるのは、事実認定や量刑評価を左右するような事情は存在しないけれども、原審の訴訟手続や原判決の判決書の「法令の適用」欄に無視できないミスがある場合です。そのような判決でも、身体拘束されている被告人については、控訴審裁判所での審理期間の未決勾留日数が全部刑期に算入される意味で有利な判決です。

破棄自判(減刑)

第一審の判決は誤っていたとしてこれを破棄したうえで、第一審判決よりも軽い内容の主文を言い渡すものです。

破棄差戻し
移送

控訴審判決のうち破棄判決の占める割合は、量刑を維持する破棄判決も含めても、約2割弱(これに対して検察官控訴事件の破棄率は8割弱もあるようです。)でしかありません。破棄判決のうち60%以上が、一審判決後の情状に基づく量刑不当を理由とするものです。このことは、一審判決後の事情に変化がない事案での破棄判決が極めて難しいものであることを意味しています。未決勾留日数については、50~70日程度を差し引いた日数が算入されるということです。

控訴審のスケジュール

1回結審で記録が大部にわたらない事件では一般的に以下のような流れのようです。

  • 0日 控訴申し立て
  • 30日 高裁に記録到達後、弁護人選任照会のうえ、控訴趣意書期限指定
  • 70日 控訴趣意書提出期限、その後に公判期日の指定
  • 110日 第1回公判期日
    ※期日は30分枠で指定される場合が多く、事実調べ含め第1回期日で結審
  • 120日 第2回公判期日(判決)

4.上告

上告とは何か?

高等裁判所がした第1審の判決または控訴審判決を対象とする、最高裁判所への上訴を上告といいます。

上告の手続

刑事事件において上告をするには、上告申立書を原裁判所〔控訴裁判所〕に提出し、申立書を受理した控訴裁判所は、訴訟記録を上告裁判所(最高裁判所)に送付し、最高裁では、事件はまず小法廷に配点されます。大法廷で裁判することが必要だと判明したときなどには、大法廷に回付します。記録を受け取った上告裁判所は速やかに上告趣意書を差し出すべき最終日を指定し、上告申立人に通知します。

上告の理由

上告の理由となるのは、憲法違反と判例違反です。

憲法違反

原判決の内容や控訴審における訴訟手続に憲法違反があること又は控訴理由に対する判断または職権判断において、原判決が憲法解釈をしている場合に憲法の解釈に誤りがあることを理由に上告申立てができます。

判例違反

原判決の内容や控訴審における訴訟手続に憲法違反があること又は控訴理由に対する判断または職権判断において、原判決が憲法解釈をしている場合に憲法の解釈に誤りがあることを理由に上告申立てができます。

上告審の実情

上告審の破棄率はきわめて低く、せいぜい数%程度で、しかも弁論期日が開かれることすらきわめて稀です。

ページトップへ

再 審

再審とは何ですか?
事実認定の不当を理由として確定判決に対してする非常救済手続です。

上訴は、未確定の判決に対してする不服申立てである点で異なります。
再審はどのような場合にできますか?
(1)原判決の証拠が偽造等の場合として、
①原判決の証拠が偽造等であった場合(1号)
②原判決の証拠が虚偽であった場合(2号)
③誣告罪の場合(3号)         …誣告罪:虚偽告訴等(刑172条)のこと
④裁判の変更の場合(4号)
⑤権利侵害の事件につき権利が無効となった場合(5号)
(2)関与裁判官等に職務犯罪があった場合(7号)
(3)新証拠を発見した場合(6号)
再審
抗告とは何ですか?
決定・命令に対する不服申し立てです。
控訴・上告は、判決に対する不服申し立てである点で異なります。
被疑者が接見等禁止決定に付されているため、面会することができません。不服申立ての手段はありますか?
準抗告によって不服申立てをすることができます。

ページトップへ

管 轄

自分の裁判が簡易裁判所になる可能性もあると聞いたのですが、どのような場合に簡易裁判所になるのでしょうか?
簡易裁判所は、罰金以下の刑にあたる罪や、選択刑として罰金が定められている罪、横領罪などの一定の罪に対して裁判をします。ただし、簡易裁判所は原則として禁錮以上の刑を科することはできません。例外として、住居侵入罪や横領罪などの一定の罪に関しては、3年以下の懲役を科することができます。簡易裁判所がこの制限を超える刑を科するのが相当と認めるときは、事件を地方裁判所に移送する必要があります。
自分の住所は東京ですが、神奈川県の警察に逮捕されました。裁判にかけられる場合、裁判はどこの裁判所になるのでしょうか?
おそらく、犯罪地で起訴されるので、神奈川県の裁判所になるのが通常です。
しかし証拠調べの開始前であれば、事件の係属している裁判所から、他の管轄裁判所に移送することができますので、例えば、犯罪地の神奈川県で起訴されたが、被告人が在宅または保釈されて住所地に帰り、犯罪地の裁判所に出頭するのにかなりの時間や費用がかかるという場合に、住所地の東京の裁判所に移送されることもあります。
裁判官を変えてもらうことはできますか?
憲法によって、刑事事件においては、公平な裁判所の裁判を受ける権利を有する(憲法37条1項)と定められています。
好き嫌いを理由に裁判官を変更することはできませんが、正当な理由がある場合には可能です。
不公平な裁判をするおそれのある裁判官を排除する制度としては、①除斥、②忌避、③回避の3種類があります。

①除斥:以下の場合に、裁判官が当然に職務の執行から排除される制度です。(20条)
ア 裁判官が被害者であるとき
イ 裁判官が被告人又は被害者の親族であるとき、又はあったとき
ウ 裁判官が被告人又は被害者の法定代理人、後見監督人、保佐人、保佐監督人、補助人または補助監督人であるとき
エ 裁判官が事件について証人又は鑑定人となったとき
オ 裁判官が事件について被告人の代理人、弁護人又は補佐人となったとき
カ 裁判官が事件について検察官又は司法警察員の職務を行ったとき
キ 裁判官が事件について審判に付する決定、略式命令、前審の裁判、控訴審もしくは上告審から差戻しもしくは移送された場合における原判決又はこれらの裁判の基礎となった取調べに関与したとき。ただし、受託裁判官として関与した場合は除く

②忌避:検察官または被告人の申立てにより、裁判官が職務の執行から排除される制度です。(21条)
忌避理由は、裁判官に除斥事由があること、またはその他の不公正な裁判をするおそれがある事情のある場合に限られます。

③回避:裁判官が自ら職務の執行から退く制度です。(刑事訴訟規則13条)

ページトップへ